【OT必読】圧倒的にわかりやすい!「作業療法理論の教科書」
こんにちは!OTだみんです。
私は作業療法士を生業としており、作業療法の研究もしています。
ですので、新卒で病院入職した当初からデイサービスに転職した今も、作業療法について書籍や勉強会で学習しつづけています。
学生時代から買い集めた作業療法や心理学・哲学の本がせまい家に溢れていて、数は3桁に迫る勢いです。(きちんと数えたことがないので、もう超えているかもしれません)
そんな立場から、作業療法士の後輩の皆さんにぜひおすすめしたい良書を、厳選してご紹介していきたいと思います!
作業療法で一生食べていきたいと思う方や、研究に進みたい方はぜひご一読くださいね。
では、今回は作業療法理論を学ぶならこの本、「作業療法理論の教科書」についてご紹介します!
作業療法理論の教科書
概要
この本は、今まで乱立していた「作業療法理論」をまとめたもので、かつ、各分野の専門家が、作業療法理論初心者に向けて「入門編」として説明してくれる、という本です。
内容としては、最新のトレンドであるOBP2.0 や 作業機能障害から、
昔からある作業科学、人間作業モデルはもちろん、
生活行為向上マネジメントといったツールの解説までやっており、幅広い分野を網羅しています。
付録には、一覧表もあり、大変見やすいものになっています!

今まで、作業モデル、作業療法理論の勉強をするとなると、作業療法実践の理論という、難しい本しかありませんでした。この本が登場することで、初心者には大変嬉しいものになったでしょう!
この本のイチ推しポイントはここだ!
ずばり、以下です。
- 理論書として圧倒的にわかりやすいこと
- 図解が多いこと
- 臨床現場での実践の仕方が詳しく記載されていること
それぞれのイチ推し項目について詳しく見ていきましょう!
理論書として圧倒的にわかりやすいこと
いままで、作業療法理論を学ぶスタンダードであった「作業療法実践の理論」という書籍では、
「紹介されている理論の関係性がわかりにくい」
という問題がありました。
その結果、前提知識がない人が読むと、まるでそれぞれ独立した理論で、独立した介入方法であるかのように誤解を招いていました。
一方、この作業療法理論の教科書では、理論の関係のわかりにくさがめざましく改善されています。
この本で語られている作業療法理論の捉え方の基本は
メタ理論
大範囲理論
といった、大きい集合の中に、中範囲理論や小範囲理論が属しており、
それらの理論の前提はすべて作業機能障害につながるというものです。
これは例を挙げると、
作業機能障害というお皿の上に、さまざまな理論というおかずが乗っている
という包含関係のイメージです。
作業機能障害という前提を、手段としての理論で解消していくのが介入、という捉え方であれば大きく間違えることがないとわかるため、OTの本質を見失いにくくなります。
図解が多いこと
今までの理論書は解説と一緒に図が描かれていることがなかなかありませんでした。
あったとしても、最小限の写真で、説明の多くは文字といった表現でした。
それが、今回のこの理論書は図でしっかりと概要を説明してくれるため、理論ごとの包含関係、並列関係といった、理論どうしの関連性や親子関係が直観的に理解しやすくなっています!
長々とした文章を追うことに苦痛を覚える方にもひと目で理解しやすく、より多くの読者に開かれたと言えるでしょう。
臨床現場での実践の仕方が詳しく記載されていること
この本の素晴らしいところは、臨床現場での実践の仕方についての例もふんだんに盛り込まれているところです!
ベースにしたい理論から、評価の種類や方法、介入の方法まで辞書のごとく引いていくことができます。
各分野の第一人者である著者の方の症例報告も載せられており、専門家がいかに評価介入をおこなったかを追体験できるので非常に学びがあります!
この本を読んでほしい人
この本を読んでほしい人は、全ての作業療法士と作業療法学生です。
それだけ完成度が素晴らしく、一読の価値がある本だと思います。
実際、教育カリキュラムの中で指定の教科書として、全国の作業療法学生に買わせたほうがいいのではないか??と思ってしまうほど、オススメですよ!
まとめ
今回は、作業療法理論の教科書を読んだほうがいい理由について解説してきました!
是非、ルーキーや、作業療法理論に興味がある人には手にとって欲しい本です。
お値段以上の価値、きっとありますよ!
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