認知症予防のために、知っておくべき認知症になる3つの要因
こんにちは!OTだみんです。
今、日本は高齢化の真っただ中。
介護負担は一気に増えています。
そのため、医療費や介護福祉にかかるお金は相当のものです。
では、介護負担の一番の原因はなんでしょうか?
それは、「認知症」です。
- 1位 認知症
- 2位 脳卒中
これはすごい話ですよね。
介護福祉の負担を下げるためには、がんや心筋梗塞などの疾患よりも、認知症の患者を減らすことが効果的であるといえるのです。
では、なにが原因で認知症になるのでしょうか?
認知症の主な原因として、3つの要因が挙げられています。
認知症になる要因
医学的に、認知症になるのは以下の3つの要因が関係していると言われています。
- 生活習慣因子
- 社会経済的因子
- 老年症候群因子
それぞれについて、具体的にみていきましょう!
生活習慣因子
これは、生活習慣がよくないと認知症になる、というもの。
この文面だけ見たらおそろしいですよね…!
認知症になる生活習慣を挙げると、以下が代表的です。
- 身体的不活動
- 鬱
- 喫煙
- 中年期の高血圧
- 中年期の肥満
- 糖尿病
上から順に、認知症になるおそれのある深刻度が高いです。
深刻度は「身体的不活動」が最も高いです!
身体的不活動とは、体をぜんぜん動かそうとしないこと。
この深刻さは圧倒的で、3位の喫煙の2倍にもなります。
(アルツハイマー患者1200人のなかで身体的不活動1100人に対し、喫煙574人)
また、運動習慣を週3回以上、15分程度行っている人とそれ未満の人を比べると、平均38%ほど、認知症の発症に差がありました。
身体機能が低下している人と低下していない人では、さらに差が顕著になった、という研究もあります。
え?じゃあ、運動をずっとさせておくことが認知症にさせない1番いい方法??
でも、運動機能が低下している人でも認知症になっていない人多いけど?
と思われる方もおられるのではないでしょうか?
じつは、生活習慣の中では、知的活動の重要性についても触れられています。
※知的活動の重要性については下記の記事で知ることができます。認知症を予防するために習慣にしてほしい項目を、作業学・心理学・医学の知見から解説しました!認知症予防とは、脳を衰えさせないことでもあります。年齢に関わらず、習慣化していただくためにも、ぜひご一読くださいね。
老年症候群等因子
老年症候群等因子とは、簡単に言えば
歳をとったら誰もがなる可能性があること
です!
たとえば骨折や失禁(※下の管理がやや疎かになるのは、老人みんな当たり前なのであまり気にしなことです!)などによって、日常生活の能力が低下していくと、自分のことが自分でできなくなったり、活動が病気で制限されたりするようになりますよね。
こうなると、フレイルと呼ばれる状態になっていきます。
フレイルとは、簡単に言えば「虚弱になっていく」ということ。
とくに、
身体的フレイル(体が虚弱の基準を超えること)に加えて、他の要因で少しでも認知機能が低下してきている人が、1番認知症を悪化させやすいとか。
※Simadaら(2018)
骨折すると、認知症になりやすい、という俗説があるのですが、それはここから来ているのですね。
社会経済的因子
社会経済的因子って言葉だけ聞くと、

え、お金持ちは認知症にならないってこと!?
って印象持ちますよね?私もそうでした(笑)
もちろんそうではありません!
退職年齢が遅いほど、認知症になりにくい
という話です。
職についていれば、若干脳機能が低下していようが使わないといけないですよね?でないと仕事にならない。
ですので、退職して脳を使わなくなると脳機能が低下していくのです。
これは、たとえ退職を早いうちにしたとしても、それを代替する知的活動に参加しているかどうか、ということが、認知症の発症に関連している、ということです。
知的運動は、人との交流でも行われています。ですので、退職によって社会的交流、人との交流が少なくなってしまうことも、認知症を発症させる要因であると言われています。「社会的孤立」ですね。
ちなみに、運動も頭を使います。
脳の運動を指示するところと、運動を企画するところ、感覚を受け取るところが常に動いているんです。
この運動を止めてしまうと、すべて動かないので、脳を使う頻度が低下しますよね?
知的活動・社会的交流・運動で いっぱい脳を使う!
脳を使うことがもっとも有効な認知症予防なのですね。
最後に
認知症は色々な原因がありますが、
とりあえず、頭を働かせる機会が減り、人と関わる機会が減ったら最悪、と覚えておきましょう!
率先して頭を働かせ、運動をして、すすんで人とかかわりを持って認知症を予防していきましょう!
また関連記事として、認知症の原因を踏まえ、認知症を予防するために習慣化したい項目について記載した記事もあります。脳と体をたくさん使う習慣を身に着けるために、ぜひ参考になさってくださいね!
元気に長生きしていきましょう!
以上、OTだみんでした!
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