認知症のBPSDを理解するために知るべきこと
こんにちは!OTだみんです。
高齢者の患者や利用者とかかわっているセラピストは多いです。
そういったセラピストの多くが悩んでいることの1つに「BPSDへの理解」があると思います。
実は、以前「認知症のBPSDに関する最新知見」ということで、人間作業モデルのVQやフローに関する話を載せました。
こちらも認知症のBPSDに関する記事ですので、ぜひ一度見ていただければと思います。
今回のこの記事では、ここまでの深く難しい話ではなく、
- 認知症の方に対して指示が通りにくい原因はなにか?
- 認知症の方がときに問題行動を起こすのはなぜなのか?
こういった現場の悩みについてあくまで簡単にメカニズムを書こうと思って筆を執りました。
深く、詳しく知りたい!という人は先ほどのリンクからどうぞ。
では、さっそく本題にまいりましょう!
認知症のBPSDを読み解く鍵
認知症のBPSDを理解するためには「マズローの欲求階層」を理解せよ
結論から言いましょう!
BPSDを理解したいなら、「マズローの欲求階層」を理解してください!
これについて上記のリンクでは簡単にしか触れていませんでしたので、今回はこのポイントを深く掘り下げてまいりましょう。
マズローの欲求階層を理解すれば、どうしてBPSDが出現するのか、簡単に理解することができます。
OTにとって使いこなさないと損!な超スグレモノ武器なのです。
マズローの欲求階層のおさらい

マズローの欲求階層は、低次の、つまり、ピラミッドの下の欲求が満たされないと上の階層の欲求に行くことができない、というものです。
これは認知症の方特有、というものではなく、すべての人間に当てはまると言われています。
そして、認知症の方は基本的にはこの一番下の「生理的欲求」「安全欲求」の階層の欲求に支配されているのではないか、と思われます。
具体例を挙げて見ていきましょう。
「生理的欲求」「安全欲求」が満たされない具体例
生理的欲求が満たされない状況
例えば、高齢になり尿意や便意がわからなくなった、またはわかりにくくなったとしましょう。
その結果、漏らしてしまった経験があり、それを「恥」だと認識しているとします。
その失敗体験だけ強く持っている場合、「漏らしてしまわないか」という注意が続き、意識がずっと下腹部に向かっています。
これが「漏らしたくない」という生理的欲求です。
誰だって催したらトイレに行きたくなりますし、もちろん正しいところでトイレしたいですよね?
認知症の方の中ではその感覚を(失敗する不安とともに)四六時中感じている人がいるのです。そうすると、気になって日常生活が送りにくくなるのは想像がつきますね。

また、これを読んでいる読者の方の家族の中にもいるかもしれませんが、寝起きや眠くなったら機嫌が悪くなる人がいませんか?
これも、「生理的欲求」である「眠い」ということを妨げる存在に対し、いら立ちを感じる、といったごくごく普通のことです。
つまり、このような生理的欲求を満たしてしまえば、BPSDは出現しにくくなるのです。
ずっとはその生理的欲求を満たしてあげられない?どうにかしたい?
その場合は、先述のリンクに飛んでいただき、OTだみんが出した答えも参考にしてみてください。
安全欲求が満たされない状況
「安全欲求」に関しては、短期記憶障害や見当識障害と密接に結びついています。

「今どうしてここにいるのかわからない」
「ここがどこかわからない」
ので、安全である家に帰りたいのです。
今怖くてどこか安全なところに行きたいのです。
こういった感情の結果として、徘徊というBPSDが出現します。
ということは、対処法はこの逆をすればいいのです。
- 「ここにどうしているのか」を明確にしてあげること
- 「ここにいていいんだ」ということを教えてあげること
- 「ここは安全なんだ」と落ち着ける環境を提供してあげること
が大切なのです。
これをどうにか満たしてあげると、徘徊が収まります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
認知症だから仕方がない、で終わらせずに

「どうしてそのような行動をとっているのだろう」
という視点で見てあげることがいかに大切かわかるでしょうか。
認知症だからといって、まったくわかり合えない他者というわけではないのです。
理解できないエイリアンとしてではなく、この人は何を求めているのか、なにが不快・不安なのか想像して接してみてください。
ちなみに、この原因を分析するうえで必要不可欠な観察の技術に関しては以下のリンクをご覧ください。
認知症の方を正しく観察・評価するには、上の記事に書いているような「観察」の技術が必要になってきます。

お時間があったらぜひ一度、目を通してみてくださいね!
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