長く勤められない現場に入って考えたこと
こんにちは!OTだみんです。
現代人は、特に日本人は働きすぎだと言われています。
過労死という言葉は実は日本特有の言葉で、
英語圏でも「karoushi」と言われいるようです。
一方、平均勤務時間では、2016年のOECDのデータでは日本は22位。
これは意外ですね。
どうやら、仕事時間はあまり関係ないのかもしれません。それよりは働き方などの方が問題なのでしょうか。
過去の研究を見てみますと、
吉岡は、サービス業の従業員は、正規雇用で特に職場環境の不満が退職への思考に大きな影響を与えやすい、としています。
また、中里は働き続けるに当たって、相談できる上司・先輩の存在や相談できる社内外の友人の存在、目標となる先輩の存在がトップ3で挙げられる、としています。
つまり、人間関係や職場環境が退職する大きな原因になっていることがわかります。
さて、先日私は
「ここは長く勤めることができないな」と感じました。
今回は、その話を、体験談を聞いていただき、仕事選びの参考にしていただきたいと思いますし、ぜひ、ご自身の職場環境と照らし合わせてみる比較対象として読んでいただけると嬉しいです。
個人の努力だよりの職場
私が、

あ、この職場長く居たくないな…
と思い始めた1番の要因は
「仕組み」で解決せず、「個人の能力」で解決しようとするところ
です。
基本的には私は、インシデントや苦情があった際に、
「仕組み」
で解決すべきだと思っています。
なぜなら
職場で働いている人は「多種多様」だからです。
年齢層も様々、資格も様々、経験年数も様々。
そして、能力も様々です。
周囲に目を配ることが得意な人もいれば、1人と深く話すことが得意な人、的確に仕事を進めていくことが得意な人、運転が得意な人と、様々なのです。
その中で、「個人の能力」で解決するには、「教育」をしっかりとする必要があります。
教育をせずに、そういった事態を「ひとりひとり気をつけよう」と声かけをする、注意喚起をするだけでは不十分なのです。根治治療ではない。
また、同じような事態を何度も起こすでしょう。
私は、こうした、非効率的な環境が我慢なりません。
そして、注意する、声かけする、といった対応方法はちゃんと皆が声かけする、情報を共有できるようにすることがあれば、一定の効果があるかもしれませんが、
その環境、仕組みがあることが前提なのです。
そうした環境・仕組みがないと、全く機能しません。その場しのぎなのです。
たとえば私は、情報共有が滞りがちな職場において、しくみで少しでも状況を良くしようと共有ノートを作成しました。
職場の人間が何かあったらどんなことでも書いていい、そして、緊急事態は声かけをし、緊急事態以外はノートで共有する、という仕組みです。
しかし、結果としてこれは「無駄」だと一喝され、「声かけの方が早い」「書かれていることも重要でない」という話になったのです。
これには呆れました…
業務中、忙しそうな相手に声をかけることや、余裕がない人が全員に情報共有をすることはかなり難しい。だからこそ情報共有が滞りがちなのに、現実を理解していないのです。
この上、さらに仲がいい悪いなどあれば、情報が偏ります。
そうすれば、一番損するのは「利用者」です。
くわえて、ノートを使う利点は、忘れたらノートを見れば思い出せること。
ノートがなく直接聞いた内容は、どうしても「記憶力勝負」になります。
上に話をしましたが、こういう結果になったから、と強行されました。
このとき、私はこの職場を辞めたい、という気持ちが強くなりました。

※ちなみに、以前勤めていた職場では、
- 上司が約束を守らない
- 交通費を支給してくれない
- シフトの柔軟性がない(※進学との兼ね合いがうまく行かなかった)
上のような職場であったため退職し、今の現場に転職しました。
いろいろな職場を見てきて、それぞれに一長一短で完璧な現場はないことを痛感します。
前職場では大学院進学との両立が不可能であったため、自分の中での優先順位と照らして大学院進学できる今の職場を選びましたが、仕事自体の量が多いうえに個人の能力任せの風潮について納得できない部分もあります。
優先しないといけない条件は個々人にあると思いますが、事前に職場の傾向を理解して、すこしでも自分にとってストレスが少ない環境で過ごしたいものですね・・・。
※ちなみに、病院勤務経験者がデイ・サービスに転職したときの比較をした記事を以前書きました。赤裸々に書いていますので、仕事を選ぶ際に参考になると思います。
みなさんはどうですか?みなさんのお話もぜひお聞かせください。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
以上、OTだみんでした!
参考文献
・吉岡洋介:男性従業員の仕事への不満が離職に及ぼす影響ー不満の解消機会に注目してー.フォーラム現代社会学15:32-45.2016
・中里弘穂:若年者の早期離職の要因と職場並びに教育現場での効果的な離職防止策を考える.経済教育34:51-56.2015
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