高齢者の最大の敵!”フレイル”とは?
こんにちは!OTだみんです。
突然ですが、「フレイル」ってご存じですか?
フレイルは、医療界ではすでに問題になっており、看護師や栄養士はもちろん、リハビリテーション部門も対策に力を入れ始めております。
しかし、一般の人たちや、介護福祉の現場ではなかなか話題に上がりません。
医療だけでなく、介護福祉の現場や、高齢者を家族に持つ一般の方にとっても重要な考え方だと思います。
そこで、今回は”フレイル”とはなにか?高齢者にとって”フレイル”の恐ろしさとはなにか?について、詳しくお話していきたいと思います!
”フレイル”は高齢者の敵
”フレイル”ってなに?
英語の”frail”は、「虚弱さ」を意味する単語です。
この概念は、2001年にfrildらが制定したもので、大病を元々患っていないのにも関わらず、身体機能と精神機能が低下していく状態を定義したものです。
フレイルの定義は、以下の5つの条件のうち3つに当てはまる状態です。
- 体重減少
- 主観的疲労感
- 日常生活の活動量減少
- 歩行速度の低下
- 握力の低下
(2008,東口ら)
”フレイル”のどこが怖いの?
フレイルが怖ろしいのは、フレイル状態にある人は、要介護リスク、認知症発症のリスクが高いとされているからです。
しかし逆を言えば、フレイルの状態を改善することができれば、要介護になったり認知症になったりする可能性を低くする事ができるということですね!
では実際に、フレイルかどうか判断し、改善策を実践してみましょう!
”フレイル”の評価をしてみよう!
フレイルには様々な評価方法があります。
なかでも介入方法まで記載されているのが
「栄養不良ユニバーススクリーニングツール」です。
ではこのツールで実際に評価してみましょう!
このツールでは、以下の項目についてスコアリングしていきます。
- BMI
- 体重減少率
- 急性疾患の影響
BMI
BMI | スコア |
20以上 | 0点 |
18.5から20 | 1点 |
18.5未満 | 2点 |
体重減少率
体重減少(%) | スコア |
5%未満 | 0点 |
5から10% | 1点 |
10%以上 | 2点 |
急性疾患の影響
急性疾患により、5日以上栄養摂取に問題が出そうか?
なし | 0点 |
あり | 2点 |
スコアの評価
上記を実施した結果は以下の通りです。
- 低リスク(0点) スクリーニングを継続的に行っていく
- 中等度(1点) 3日間の食事摂取内容を確認。問題があれば先ほどとったスコアを記載しておき、食形態や摂取量の改善
- 高リスク(2点以上) 多職種連携して食事介入!
高リスクに当てはまる場合は、ONSパス、というものを適用します。
簡単に書くと、「栄養補助食品」を摂取させ、改善を図る、というものです。
このような栄養補助食品、聞いたことがある方も多いと思います。
- エンシュア
- クリミール
- メイバランス
↓のようなやつですね!
などなど、様々な栄養補助食品が食品会社から販売されています。

私が飲んでみた感じでは、メイバランスが1番飲みやすかったですね。
よく銭湯とかに置いてある苺ミルクみたいな感じでした。
まとめ
今回は、高齢者にとって恐ろしい状態である”フレイル”についてご紹介しました!
ポイントをまとめると、以下のようになります。
- フレイルになると、要介護リスク・認知症リスクが高まる
- 評価方法は複数存在する
- 基本的には、痩せて、活動量が落ちた人があてはまる
病院によっては、高齢の患者に対し、リハビリテーション栄養の考え方にのっとって評価・介入をしているところもあるかもしれません。
学生さんで、そういったところに実習に行かれる方は、なぜ栄養状態が重要なのかイメージしておきましょう!
一般的に、痩せて活動量が落ちた方が注意しなければならない状態ですから、普段から家族に当てはまる人がいないか様子をみるのも大切なことですね。
ここまで見ていただきありがとうございました!
以上、OTだみんでした!
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