【新人攻略】OTが入職直後、思考停止で作業療法を行うマニュアル
こんにちは!OTだみんです。
新人として入職し、初めて患者さんを割り振られると、

なにをしていいのかわからない…
と困り果ててしまうことがありませんか?
ちなみに、かくいう私がそうでした…
1人目の患者さんの時、本当に何したらいいかわからず、おろおろしてました…
新人で、経験も少なく、何をしたらいいかわからない。
でも、明日は来る。どうしよう…
そんな過去の自分に贈るつもりで、「作業療法士なら、最低限これやっとけ」というマニュアルを作りました。
現場が作業療法士に求める役割に沿っているので、良くも悪くも「上からは文句を言われない」レベルで記載しています。
あくまで新人1年目の最初期の裏ワザとして、お使いください!

※2年目3年目となれば、おのずとこのマニュアル外の知識も増えていると思います。また、このサイトは作業モデルを使った介入を行う「本来の作業療法」を目指すことをコンセプトとしていますので、新人最初期のピンチを乗り越えたあとは、ぜひ作業モデルに入門してくださいね!
作業療法士なら最低限これやっとけ!
具体的な方法は、作業療法士がADLばかりみる、という現場の認識を利用することです。
ですので、「ADLばかりみる」評価をしていきましょう。
基本的な方針としては、以下のような項目で、ADLが行えるか確認していきましょう。
- 食事
- 更衣
- トイレ
- 入浴
では、具体的に患者の持っている疾患に応じて超具体的な手順をマニュアル化しましたので、見ていきましょう!
下肢・体幹の疾患の場合
1.ベッドから起居移乗し、リハ室へ連れて行きましょう。
このとき、車椅子に移動するときの足の踏み替えができているか、ステッピング、というのですが、それを見ておきましょう。
2.プラットホーム・治療台に連れて行き、移乗させましょう。
3.座っている状態で、端座位を我慢できるか
を評価してみましょう。
4.端座位保持できるなら、股関節屈曲ができるか
股関節屈曲ができるなら、外旋し、足に手が届くか見ましょう。
5.平行棒で起立保持可能かみましょう。
立位保持できるなら、片手外しても大丈夫か、みましょう。
6.両手外せるかみましょう。立位freeといいます。
7.両手外せるならバランスをみましょう。ズボン等を触らせて、バランスが大丈夫か、物を取りに行ったり、投げたりさせて大丈夫か、みましょう。

ここまでできれば、とりあえずOK。急性期と回復期の初期はここまでできるのが目標になります。
ここまでできるなら、
・本人の衣類、なければ衣類を準備して更衣動作訓練
・トイレを実際に連れていき、トイレ動作はどうか
・洗体動作はつま先まで自分でできるか
をみます。

ちなみに、担当変更し、途中からリハビリ担当になった場合、1〜7までどこまでできるか、聞いておいて、できてない部分のトレーニングと評価がおススメです!
上記までができるなら、そろそろ歩行器の練習をしてるはず。
8.平行棒内歩行、歩行器歩行で病棟を動けるか
トイレまでいけるか
生活できるほど安定しているか
9.平行棒横歩きできるか
物をまたげるか
10.つたい歩きができるか。安定性がどうか。
11.椅子の起立着座が安定しているか、低いところから立ち上がれるか。

ここまでくれば、お風呂ができてきますので、実際に入浴訓練をしてみてください。
ここまでできるようになってる頃には、杖歩行、もしくはシルバーカー歩行訓練が始まってます。
12.杖orシルバーカー歩行でトイレ、安定して生活できるか
13.屋外どの程度いけるか。生活圏を再獲得できるまでできるか

ここまでが思考停止でできる下肢・体幹リハビリプランでした!
上肢の疾患の場合
上肢の骨折を想定して手順を見ていきましょう!
1.安静度確認。荷重許可ない場合、患部以外の上肢部分の可動域と筋力をみます
2.可能であれば患部のROMをみます。固定をリハビリで外していいという許可がない場合は1のみ
3.荷重許可なし、リハビリ固定外していいなら、肩甲上腕関節の評価をします。
4.腱板の筋力を確認します。動作に影響しているか、インピンジメントを起こしているか確認します。
5.荷重許可あれば、
- 下衣を引き上げれるか
- 食事で利用して痛みがあるか
- 荷重を認められている部分でかけて、痛みがあるか
をみます。

ここまでが、思考停止で行う上肢のリハビリプランでした!
まとめ
この記事では、新人の最初期に「なにからやっていいのかわからない…!!」という新人さんに向けて、現場が求める最低限のレベルで動くためのマニュアルをお見せしました!
上でも述べましたが、現場では作業療法士は「ADLばっかり見る人」という認識が多数派なのが現状です。
しかし、私、OTだみんは、作業療法が発揮できる本当の価値は、「作業モデル」を理解し、活用した作業療法にこそあると思っています!(繰り返し述べているので耳にタコかもしれません(笑))
もちろん現場が求める作業療法士の役割をまっとうすることは大変重要ですから、ADLを見るという作業療法士の基本的な動きを理解することを最優先し、そのあともし興味がありましたら、ぜひ「作業モデル」を調べてみてください!
ここまで読んでいただきありがとうございました。
以上、OTだみんでした!
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