生活期で新人を脱するために【新人攻略】
こんにちは!OTだみんです。
この記事は、生活期が一番初めの現場!という新人OTに向けた記事です。

いわゆる「一人前になりたいなら、これをやっとけ!」という攻略法になります。
私は、新卒で病院に入り、その後病院からデイサービスに転職してきました。
その経験から病院とデイサービスの新人教育には大きな差があると感じます。
いわゆるデイサービス・デイケアでは、1年目の臨床家に対する教育プログラムがほとんど体系化されていないように思います。
ベッドやプラットホーム、治療台があるところは基本的に「マッサージ」「ストレッチ」介入ばかり。
そして、その技術も見よう見まねでやっている、といった感じになっている印象です。
私が生活期1年目は、それまで整形外科の回復期・緩和ケアでの経験がありましたので、「何をしたらいいか」をなんとなく分かっている状態でした。
しかし、私と一緒に入ってきた完全臨床1年目のPTさんは、かなり苦労しているようでした。
きちんと体系立てて教えてくれるわけでもない。
プリセプター制度などもなく、介入方法を手取り足取り教えてくれる、というわけでもない環境ですから、無理もないと思います。
以前、生活期のリハビリ職に、現場が何を望んでいるか、という記事を書きました。
ぜひここも参考にして欲しいのですが、簡潔にまとめると、
リハ職に現場は、
- 評価ができる
- 緊急自体の対応ができる
- ADLの介助方法がわかる
- 個別機能訓練の単位を取ってくれる
というところを求めています。
その中で、「緊急事態」は経験に左右されるところが大きいため、新人には求めないことが多いです。
一方で、「個別機能訓練」「評価」は例え1年目であろうとも求められる部分であります。
しかし、現場で十分に教えてもらえないことで、戸惑っている新人の方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は、経験者としてお伝えできることを書いておこうと筆をとるに至りました。
申し訳ないのですが、今回はPT・OT共に共通する部分、私が「医学モデル」と話す部分を中心に書こうと思います。
OTの方は今回の話に加えて、ぜひ以下のリンクにある「作業とは」をお読みください。
では、さっそく見ていきましょう!
脱新人のためにはコレを覚えておこう!
さて、では生活期に求められるリハビリの流れを時系列で見ていきましょう。
クライエント・利用者が退院直後なのか、そうでないかによって、対応が分かれます。
1.退院直後
事前におこなうこと
退院直後でデイを利用することになった場合、まずは「疾患の影響」を評価しないといけません。
これは、デイに向けての情報をケアマネジャーがまとめて送ってくれます。
また、病院によっては「申し送り」「サマリー」といって、
- どんな治療をしたのか
- どんな経過を送ったのか
- ADL状況
- 薬の状況
- リハ実施状況
などを記載してくれます。そこからおおよそのレベルを想定しておきます。
来所されたとき
来所されたら、以下を評価しましょう。
- 歩行状態
- トイレ動作
- 入浴動作
- 認知機能
歩行状態は、介助が必要なのか、一人で歩けるのかを見ておかないと、転倒の危険があります。
トイレ動作などは失禁・失便などがあるか、誘導が必要なのかを見ておかないといけません。
入浴動作は、今どのレベルなのかを見ておかないと、どれぐらい職員が介助しないといけないのかがわかりません。
認知機能は、極端に低下している場合、口頭による指示が入らない場合もあります。
また、提供する活動のレベルを考えないといけませんし、一人でウロウロしてもいいのか、離設の可能性はないかを見ておかないといけません。
そして面倒なことに、その日のうちに個別機能訓練計画書を完成させないといけないのです。
この部分に関しては、すぐすぐ新人に全部させることはないでしょう。しかし、リハビリ職員としての「意見」が言えるようになっておかないといけません。
…正直、面倒ですよね。
え?何を評価したらいいの??ってなりますよね?
では、これをやっておけばOK!をお教えしましょう。
- TUG
- 5M歩行速度
- SF-BBS
です。
実はこれは、「このサイトからダウンロードできる」ようにしております。

ぜひ使ってくださいね。
これらの評価が示す数値を解釈できれば上記にて求められていることをこなすことができます。
介入方法について
この部分に関しては、デイサービス・デイケアでの初回アセスメントという形で以前1記事書いております。
基本はこれをこなしてもらえればそれでOKです。
しかし、最近のトレンドとして、ベッド上の徒手訓練を軽減していく流れにあります。
つまり、体操指導やピンポイントの機能訓練などです。
また、集団体操などを求められる可能性もあります。それらに対してはどうしていくか。
これもある程度これをやればOK!というものを提示しますので、それで乗り切ってくださいね。
以下のとおりです。あてはまるものを実施してくださいね。
- 肩、腰背部疾患ー棒体操
- 下肢、腰部疾患ーCKC ex(カーフレイズ、ハーフスクワット、平行棒横歩き、平行棒後ろ歩き)
- 手関節、手指ー手関節のモビライゼーション(橈骨遠位端骨折のモビライゼーションを参考に リンク)
- バランス機能が低下しているーマン肢位、タンデム歩行を平行棒内で行う
- 車椅子利用の場合ー平行棒内歩行、起立着座訓練、立位保持訓練、立位を手すりなしで保持する訓練
退院直後ではない場合
この場合は、初回評価より簡単です。
以前やっていた他のセラピストの介入方法を引き継ぎましょう!
- セラピスト本人がいる場合、話を聞き、介入方法を教えてもらってください。
- セラピストがもういない場合、上記のどの疾患群に当たるかを考え、それに合った介入方法を行ってください。

いずれ、緊急事態の対応やADL介助方法の基本については書いていきますので、ぜひお待ちくださいね。
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